今回は映像・動画クリエイターになろうか迷っている方、今映像業が振るわず身の振り方を考えている方などに向けて判断材料の一つとなる情報をリアルな数字、統計なども含めてまとめさせて頂いています。
僕は独立して9年目になる映像クリエイターなんですが、正直数年前までは受注業務で忙殺されて今回お伝えするメリットを生かしきれず勿体ないことをしてきたなと後悔しています。
なので、せっかくこの記事を見てくださった恐らく映像クリエイターやそれに類されるであろうあなたには機会損失を減らす可能性を上げるためにもなぜ有利と言えるのかをご理解いただいた上で活かして頂ければ嬉しいかなと思っています。
映像・動画クリエイターはフリーランスに向いた職業
まずなぜそう言えるのかの5大要素についてご紹介します。
ずばり
・事業投資での複利が効きやすい
・ビジネスにおける成功の原則にかなり沿っている
・ビジネスの汎用性がかなり高い
・やり取りのノウハウで技術を超えやすい
・文美国保に入れる
というものです。
順番に解説していきますね。
事業投資での複利が効きやすい
ではまず事業投資での複利が効きやすいということについてです。
これは、収益が出たら
・チュートリアルなどへの知識投資
・プラグインやパソコンの購入による作業の効率化や時間削減
が目に見えて時給や次の案件へとつながりやすいというものです。
具体的にはパソコンを性能の良いものにすることで極端な話処理速度が倍になったらこなせる案件も倍にできる可能性が生まれたり、その分副業や勉強に時間を使えるようになります。
他にも、プラグインを活用することで時間削減しつつクオリティもアップして、かつ予算がない案件でもある程度のクオリティを出すことができたりもするので信頼獲得に繋がりやすくなったりという面も考えられますね。
あとは個人的な経験測でイベント営業を割と推進してるんですが、参加費を惜しまず参加していくことで過去の作品をポートフォリオとして活かしつつ新たな人脈の構築につながっていきます。
さらにそこから収益性の高い紹介という受注経路に繋がって、さらに紹介が紹介を生んで、という好循環につながります。
なぜ紹介が収益性の高い受注経路になるのか?については以下の動画で理屈を解説してますので是非ご覧下さい。
ビジネスにおける成功の原則にかなり沿ってる
次に、ビジネスにおける成功の原則にかなり沿ってるということについてです。
これは割と有名かもですが儲かる商売の三原則として
・設備投資が少ない
・売上が季節に左右されない
・商品のロスが少ない
というものがあります。
映像事業は、撮影する方などはカメラとかそれに類するお金がそれなりにかかるかもしれませんが、特にパソコンで完結するモーショングラフィックスクリエイターなどはパソコンやフォント、ソフトやネット環境などがあれば他に経費はあまりかからないため利益率が超高いです。
例えば僕の場合で言いますと、制作の上で毎月かかっている経費は
・adobe が月3200円程度
・パソコンの分割が月1万円
・freepikという素材サイトが月1000円
・モリサワフォントが月当たり4,100円
・事業分の電気代が仮に5000円として
・他にも音源とかネット回線とか見えないもので平均5000円
で合計月に28,300円ほどです。
これで仮に外注など無しで40万円の案件を獲得したら371,700円の純利益ということになります。
これは利益率(粗利率みたいにも言いますが)でいうと約93%です。
ちなみに集計をやめちゃったみたいでデータが20年前のものしかなかったんですが、経済産業省の売上総利益率についての調査では、以下の数字となっていました。
・卸売業・・・11.8%
・製造業・・・22.3%
・小売業・・・27.6%
・飲食店・・・55.9%
※参照元 : 商工業実態基本調査 – 売上総利益率
こうして比べると93%がどれだけ異常な利益率かわかって頂けるかと思います。
つまり少ない売上でも生活費が工面しやすくなり生き残りやすく、制作にしても副業にしても勉強にしても比較的時間を多く取りやすくなるという考え方になります。
そして売り上げも基本は季節に左右されず発生します。
むしろ冠婚葬祭や新卒採用などイベントにまつわる季節的な根強い需要があったりするため、どれかに特化したブランディングでもしてない限りは案件の種は年中どこかに転がっています。
そして商品のロスが少ないということについては、基本はモノを売るのではなくサービスや技術を売る商売なので在庫を持ちません。
なので在庫を抱えるリスクがなく、先ほどもお伝えしたように利益率も高いため儲ける上でかなりのアドバンテージがあります。
これは映像に限らずデザインやウェブ、プログラミングなどにも言えます。
ビジネスの汎用性がかなり高い
次に3つめとして、ビジネスの汎用性がかなり高いということについてです。
受注業務は最初の入りやすい軸としてありつつ
・素材やツールの販売
・YouTubeやブログでの知識や技術の発信
・教育コミュニティ的なオンラインサロン
・教室や講師
・書籍やチュートリアル販売
とざっと上げただけでこれだけの事業の幅があります。
マーケティングやコンサルにつなげることもできますね。
そして素材のやり取りやクライアントのチェックバックを待つなどの待ち時間が生まれやすい性質もあったりしますので、その時間を活用してせどりやブログ、YouTubeなどの副業もやろうと思えばやりやすい環境です。
やり取りのノウハウで技術を超えやすい
次に4つめのやり取りのノウハウで技術を超えやすいについてです。これはなんだ?って思われると思います。
例えば「昔から活躍しているクリエイターがいるから今からフリーランスになっても、、」って思うこともあるかと思いますがそんなことはなくて、それなりの技術があればあとは取引先との丁寧なやり取りをするだけで、以外とやっていけるようになります。
これはマジです。
さらにいえば、動画や映像の案件、広告市場のパイは増えてますしこれからも増え続けます。
そして一人のフリーランスが抱えられる案件は限られてますし、一つの会社が抱えられる案件もかぎられてるので、どうしたって案件が溢れて正常なやり取りができるある程度の技術を持った人が、言い方はあれなんですが正常なやり取りができない高技術のライバルクリエイターを超えることができる可能性は低くないという論理になります。
どのくらい市場が伸びるかについては、サイバーエージェントさんが2020年末に公表している動画広告市場の市場調査結果があります。
※引用元 : サイバーエージェント 2020年国内動画広告の市場調査
画像を見るとお分かりいただけるかと思いますが、2019年が2592億円だったのに対し2024年までだけでも2.6倍ほどの6856億円になるであろうとのデータになっています。
それ以降は出ていませんでしたが、例えば6GとかAR,VRによって新しく大きな広告市場が生まれたりしたらそれこそ何十倍とかもあり得ますよね。
中には進化したAIに取られる部分もあるかもしれませんが基本的には右肩上がりになるであろうと推測できます。
文美国保に入れる
そして、これがかなり大きい要素なんですが5つめの要素、文美国保に入れるというものになります。
これは条件がありますので「人によっては」になってしまいますが、加入できるなら最強の節税策の一つです。
詳しくは解説記事がありますのでご一読頂ければと思うのですが、利益率が高いクリエイターという仕事において、どれだけ稼いでも、そんなに高くない国民健康保険料でしかも毎月一律の金額で済むということは資産構築においてかなり重要になります。
フリーランスクリエイターの特権、保険料が安い『文芸美術国民健康保険』とは
フリーランスクリエイターの特権『文芸美術国民健康保険』で国保を安く抑える!!年間所得いくらから得するのか計算/比較して算出
一般的にフリーランスが払うことになる国民健康保険料は課税所得に応じてグイグイ上がるんですが、それが一律になるのは本当に強いです。
一つの例としまして、課税所得800万円の人の国民健康保険料を東京の墨田区で試しにシミュレーションしてみたところ年間65万円 / 月当たり54,167円と出ました。
対して文美国保なら年間238,800円 / 月当たり19900円なので63%も安く済む計算になります。
ちょっと面倒な手続きを一回するだけでずっと得するのでこのアドバンテージは本気でハンパじゃないです。
文美国保の方がお得になる課税所得の水準も過去記事のシミュレーションでお出ししてますので、それを超えてる方は是非ご検討をおススメします。
まとめ
という感じで、映像、動画クリエイターはフリーランスになる上では生きやすい条件がとても整った職種になります。
ということを個人的な理解の範囲でお伝えさせて頂きました。
今回お伝えしたことに加えて、他の記事・動画でお伝えしている節税や節約のノウハウを活かせば本当に現代の最強の錬金術の一つになるかと思いますので、是非他の動画の情報も活かして頂ければ幸いです。
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【節税の動画まとめ】
【節約の動画まとめ】
このブログはフリーランスを目指して映像への取り組みを考えてる方とかフリーランスとしての生き方を模索されてる方も多いと思いますが、そういった方が映像に取り組む時にもっと広い視野や自信をもって頂くための後押しの一つになれば嬉しいかなと思って不肖ながら今回の情報をお出しさせて頂いた次第です。
よろしければシェアなどをして頂けますと幸いです。
それでは、あなたの最高な映像クリエイターライフを応援しております。