匿名質問サービス「Peing(ペイング)」で“人に評価されるような動画を作る際に何を考えていますか?”というご質問を頂いたことがあります。
この記事ではこちらの質問に対する僕の回答を掘り下げていければと思っています。
回答にも書いてある通りですが、結論としましては個人的にはこれらの要素を頭の片隅に置いて動画を制作しています。
1.少なくとも大事なところだけは手を抜かない
=大事ポイント
2.全体を通してひとつでもいいので「おっ」と思わせる仕掛けを入れる
=「おっ」とポイント
3.技術や見せ方の意図をある程度説明できるようにしておく
=説明ポイント
これからは動画時代に突入しますので、今回ご紹介する点に気を付けて頂ければ人に評価されやすくなるのではないかと思います。
ということで、上記3点についての考え方を解説しつつ僕が作った映像を用いて補足していきたいと思います。
人に評価される動画を作る際に気を付けるポイント3選
それでは、人に評価される動画を作る際に気を付けるべき3点について解説していきます。
少なくとも大事なところだけは手を抜かない
これは作品や案件にもよりますが、最も訴求したい箇所だけは少なくとも本気で取り組みましょうということです。
例えば、「防水性能が他よりも強いスマホ」をフラットモーションなどで表現する場合、そのポイントについては最低限本気で注力するべきです。
さらにいえば、水っぽい表現をほかの箇所にもちょっと使用することでデザインに統一感が生まれたり、あぁなんか水があっても大丈夫な感じなのかな?というイメージを視聴者に持ってもらいやすくなります。
こういう何かしらの統一感を持たせることはモーショングラフィックス(特に受注案件)では求められる部分だと考えています。
ウェブサイトのタイトルとして使用されるタイトルのモーションを制作するのであればサイトの雰囲気やテーマに則ったモーションデザインにしてあげるべきです。
そういった点をこちらから提案ないし積極的に盛り込んであげるとクライアントからの信頼=評価も上がりますし、視聴者からも「おっ」と思ってもらえることが増えるはずです。
なので、そもそも手は抜くべきではなくどう手を抜かずに簡略化することができるかという風な考えで行きたいところではありますね笑
住宅を例に考えると、専門家でなくても変なホースが飛び出てたり謎な隙間があったりして「ここは手を抜いてるな」とわかってしまう箇所があると素人目にもちょっと引きますよね?
それを避けるためにも、基礎を鍛えつつエクスプレッションやエクステンション、プリセットやスクリプトなどいろいろ知識を付けておくことが重要になります。
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全体を通してひとつでもいいので「おっ」と思わせる仕掛けを入れる
「終わりよければすべてよし」という言葉がありますが、
動画においては「どこかがよければすべてよし」な要素が大きいと思っています。
構成や演出が個性的であればいいのですが、ただ撮った動画をつないだだけのMVとかでは最高につまらないですよね?
もちろん、出来れば動画の始まりは「視聴の継続」、最後も「まとまった感」を出すためにクオリティが高いに越したことはないです。
ただ、動画の中で「おっ」と思える箇所が無いと、なんかグダグダな動画だなぁと視聴者が感じてしまうと個人的には思っています。
例えば下記のような感じです。
・製品は超つまらないのに、動画のモーションだけめちゃくちゃ凝ってる
・ただのVLogかと思っていたらトランジションが個性的かつシームレス
・テロップは全部フェードアウトだけど、出現時のグリッチがハイクオリティ
・映像は普通だけど、テロップの出方が斬新
・ただのインタビュー動画だけど、扉絵のCGだけ超凝ってる
これだけでも、評価される映像に大きく前進します。
究極は「最初のタイトル」か「最後のタイトルまたはロゴ」だけでも動きやエフェクトが凝ってて「おっ」と思わせられれば、満足感につながる(=評価につながる)ことがあるとさえ思います。
一つでも「おっ」とポイントがあればいいとは書きましたが、
できれば「最初」と「最後」、さらにできることであれば全体のクオリティラインを高めつつさらに何かの要素で「おっ」と思わせるように意識してみると大きく違うはずです。
「おっ」とポイントが多ければ多いほどキャッチーかつ評価されやすい動画になるに違いありません。
技術や見せ方の意図をある程度説明できるようにする
個々の表現において、「何でこれなの?」と聞かれたときにキーとなる箇所だけでも意味合いを説明できるようにしておきましょう。
例えばこれらの要素ですね。
・コンセプト、演出
・色合い
・モーションの意味
・グラフィック
・レイアウト
・トランジション
すべてでなくてもいいですが、大事なところにおいては上記いずれかの要素についてなぜそうしたのか説明できるようにしておくと映像に説得力が増します。
これは対クライアントだけの話に見えますが、これをすることで映像に安定感が生まれ、人に評価されやすくなると考えています。
視聴者にも、「基礎の硬さ」みたいなものは伝わると思っています。
モーショングラフィックスにおいては、これが在って初めて「モーションデザイン」と言えるのかななんて思ったり思わなかったり。
僕が作った動画を引き合いにすると
このブログではよく出させて頂いているのですが、僕が作ったこちらの動画を引き合いにどう考えているか簡単にご紹介します。
“大事ポイント”
この動画においては、コンセプトに”技術や見せ方の意図をある程度説明できるようにする”説明ポイントを設定していました。
なので、大事なところとしてはそれを見せていくモーション、ひいては商品を楽しげに見せるモーションが大事ポイントでした。
できるだけ細かく動かしてアテンションを効かせるように気を付けています。
“「おっ」とポイント”
18秒頃からの「布が破れるようなトランジション」と、
文字が出てくるときの“煙が文字に変化するかのような表現”がこの動画ではそれにあたります。
ここは「おっ」と思わせたかっただけなので、見栄えさえよければ意味合いはなくてよかったので雰囲気に合いつつ目を引くものを採用しました。
この表現が無かったらこの動画の説得力はかなり違うものになると思いませんか?
“説明ポイント”
基本情報としまして、仲間と運営していたネットショップのPV動画になります。
この動画においては、コンセプトが“説明ポイント”になります。
そのコンセプトとは、
・世界中のアイテムをどんなプラットホームからでも買えますよ!
・ショッピングって楽しいですよ!
という感じでして、そういった要素をもとにカラーデザインやアイコンの制作、モーションデザインを組んでいます。
BGMに関しましては、決して安いストアではないのでチープな世界観の音にはならないよう選曲しています。
まとめ
今回、この記事では3つのポイントが大事とお伝えしてきました。
基本的には全体的なクオリティは担保した上で今回ご紹介したこれら3つのポイントを意識することでさらなる評価につながることが期待できます。
1.少なくとも大事なところだけは手を抜かない
=大事ポイント
2.全体を通してひとつでもいいので「おっ」と思わせる仕掛けを入れる
=「おっ」とポイント
3.技術や見せ方の意図をある程度説明できるようにしておく
=説明ポイント
”クライアントからの細かい指定”が在ったり、”常識的にそうすべき部分”みたいなところはやはりそのようにした方がいいですが、そうでない部分であなたのオリジナリティを出しつつ今回の3点を意識しつつ評価をもらえる動画に是非されてみてください^^
偉そうに個人的に思う3点をご紹介させて頂きましたが僕もまだまだの身ですので、勉強しながら共有すべき情報を体験ベースでみつけましたらまたご紹介させて頂きますね。
よろしければ、あなたのより優れた「気を付けているポイント」がありましたら是非教えてください^^
それでは、あなたのクリエイティブライフを心より応援しております。