フリーランスを目指すあなた。フリーランスライフをすでに始めているあなた。
こう思うことってありませんか?
その悩み、よくわかります。
それについて、プロたちと話した結果と、僕の経験や数字を踏まえてお伝えします。
この記事を読むとこんなことが得られます。
・フリーランスの単価の考え方
・単価の算出の考え方
・映像案件の価格がわかる?無料の海外ウェブサービス
フリーランスの単価(日当、日給)の考え方
僕は現時点(2019年2月2日)でフリーランスになって7年近くになります。
ありがたいことにモーショングラフィックスデザイナーとしていろいろな方や会社からお仕事を頂けるようになりました。
しかし、今だに価格付けには自信が持てないなぁと思うことが度々あります。
1日最低3万円?
僕は、独立当時に同様の悩みで検索をかけて、「フリーランスは1日3万円は考えないと辛いですよ」みたいな記事(知恵袋とかだったかな?)を見たことがあって、それ以来最低ラインとして3万円は考えたいと思っていました。
その場合、1日3万円×20日稼働とした場合、1ヶ月に60万円ですね。
※最近は基本ラインとしては3~6万円を考えていました。
実際、今でも
というお問い合わせがあった時には何日くらいかかるかを想定して、その日数×3~6万円で考えてみて、作業内容にそぐわなければ労力に見合う分だけ現実的な数字を載せて提案させて頂く感じが多いです。
プロ同士で意見をすり合わせた結果
ある日、運営させて頂いている映像クリエイターズギルドで、メンバーの方のこんな質問から話題が立ち上がりました。
(当ギルドではお金の話を推奨しています。)
皆さんは自分の日当は大体どのような基準で決めているのでしょうか?
ここから数人のプロたちからいろんな意見を得ることができまして、その内容をサクッとまとめるとこんな感じになりました。
・3万円は安いかも
・業界のためにも安請けは減らしていこう
・稼いでいる人の設定ラインは5~10万円
・生活に対して自分が必要な額を算出してそこから導き出す
大変勉強になりました。
内容が気になる方はぜひ映像クリエイターズギルドにご参加の上、”雑談”のチャンネルを遡ってみて下さい。
複数のプロから意見をもらえる機会なんてそうそうないですからね。
InovativeWorksの日給の実態
3~6万円+労力に見合う額で提案していると書きましたが、実際に作業している日数(というより時間)で案件の金額を割って見ると日給の実態が出ます。
参考までに僕の例でざっくり計算してみました。
※フリーランスは動きかたが自由なだけに、1日いくらっていう出しかたよりは時間で計算したほうが正確に出ると思うので時間計算から日給を割り出してみたいと思います。
よくある金額のレンジと、修正対応なども含んだ平均的な総合作業時間(思い出せる限り)です。
・10万円の案件 → 15時間 = 時給6,660円 → 日給換算5万3,280円
・15万円の案件 → 20時間 = 時給7,500円 → 日給換算6万円
・40万円の案件 → 40時間 = 時給1万円 → 日給換算8万円
※一般的な業務時間である8時間を1日として、割り出した時給➡︎日給に換算
必要作業時間はざっくり思い出しながら書いただけなので、実際はもう少しかかってるかもしれませんが、僕の場合は思いのほかの5~8万円が実質上の日給となっています。
もちろんケースバイケースで、20万円ほどの案件でクライアントや代理店の仕切りによってはめちゃくちゃ作業が必要になってしまう場合もあるので一概には言えません。
その場合は日給換算で3万円を切ることもあります。
期せずして、ギルドのプロたちと話した5~10万円のレンジには収まっていたのですが、業界のためにもこのラインは今後意識してみるのはありかなと思いました。
ただし、案件が少ない月もあれば、案件をギチギチにできない事情(家族や長期休暇など)の月もありますので、月100~160万円も稼いでいるかというと全然そうではないです笑
2人目の子供が生まれたばかりというのもありますが、この記事で公開している売り上げよりは低い状態が続いています。
なぜ設定より増えたのか?
「3~6万円で考えてるはずなのに、なんで5~8万円になっちゃうのよ?」と思いますよね?
なぜかといいますと、僕の場合ですがありがたいことに案件を頂く際に
という風にお話を頂くことが多く、こちらから提案することは正直そんなに多くありません。
見積もりをお願いされた場合は3万円~6万円+αの費用感で割りに合うように考えているという感じになります。
あとは、そういう案件をいかに早く処理することができるかで、時給(ひいては日給)が大きく変わってくるというわけですね。
フリーランスで7年(映像業界自体はは10年)もやってると、素敵な取引先が増えてくる&作業をさばくのがちょっとずつ早くなっていくというのはあるのかもしれません。
映像案件の価格がわかる!?海外Webサービス
こちらもギルドで教えて頂いたんですが、海外のサービスでこんなのがあります。
ANIMATION PRICE GUIDE
http://getwrightonit.com/animation-price-guide/
僕がモーショングラフィックスのジャンルでやってみた感じは、そこまで相場観が外れていない価格でした。(というかほぼ同じくらい)
なので、場合によっては価格の参考にできるかもしれません。
ANIMATION PRICE GUIDの使い方
まず、1の「Choose the medium」でジャンルを選択します。
今回は参考までにMotion Graphics(モーショングラフィックス)にしてみます。
1を選ぶと詳細な項目が2に現れますので、2の「Choose the style」でタイプを選びます。
今回は、「Iconographic」にしてみます。
次に3の「Duration(尺)」を決めます。
今回はそのまま1分にしてみます。
最後に、4の「Production Quality(放送媒体による品質)」を設定したら一番下に金額が出てきます。
今回はWebCMの想定で、真ん中の「ADVERTISING」のままにすると。。
金額が出ました。こちらです。
2,963ドルということで、日本円に換算すると、だいたい32万円という計算になります。
僕なら、制作する素材の量やカット数にもよりますが32~45万円とかなのかなと思っています。
フリー素材やカンタンなものだけで賄えるのであればカット数や構成次第で32万円でも問題ないかなと個人的には思いました。
海外のサービスなので、あくまで参考程度ではありますが、そこまで離れた感覚ではなさそうなので、価格付けで困った時には助けてくれることがあるかもしれませんよ。
まとめ
日給の考え方はいかがでしたでしょうか?
ここまで書いておいてなんなんですが、クリエイターにおいては正直日給という考え方は有って無いようなものなんですよね。
1日で終わるような作業で15万円くらいというのは割とある話なので、そうしたら日給15万円ですし(^◇^;)
また、予算が限られていることも多くありますので自分の空き状況との相談になることも多いです。
僕の場合は、発注者が金額を提示してくれるのであればよほど厳しくなければそんなに口を出したりしませんし、終わってから金額が確定するような案件もあったりして、最初から金額が見えていないことも往々にしてあります。
それこそ、独立したてだったり実績が伴わないうちにこういう考え方を持ちすぎて
なんて言ったら次に繋がる可能性(紹介なども含めて)も大幅に下がってしまいますよね。
安請けは決して良くないですが、結局は取引先との関係性やその案件の条件、自分の生活に必要な資金などによって柔軟に考える必要があります。
僕の場合はたまたま運良く優良な取引先が多く、日給が想定より上がっているにすぎない感じです。
そういった関係性の構築を戦略的に行えると、安定したクリエイターライフに繋がりやすいのかなと思った次第です。
見積もりをお願いされた際に、この記事の考え方で出した自分の単価を元にした見積もりの考え方の記事もいずれ書かせて頂ければと思っています。
こういったサービスで、時間を節約して実質的に時給を上げるのは非常にオススメですよ。
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この記事が、あなたの何かのお役に立てましたら幸いです。