こんにちは。今日はコミュ障ならフリーランスの方が適してるのか?ということについてです。
というのも、先日このようなポストを拝見しました。
コミュ障こそフリーランス!みたいな広告クッソ出てるけど、極端なハラスメントはともかく会社のせんまい人間関係もうまくやっていけない人が技術も無いいきなり未経験フリーランスは難しいのではと思うよ(まわりで売れてる人もれなく人たらしだし…)#デザイナーあるある
— きのこ|グラフィックデザイナー (@red_dot_mush) October 15, 2024
僕自身はその広告をあまり見かけてないですが、かく言う僕も多少コミュ障的な面がありつつ12年ほどフリーランスをやってこれています。
妻にことあるごとにコミュ障だのコミュニケーション苦手すぎだの言われているので多分一般的にはそうなんだと思います。
ちなみにコミュ障とは?に関するAIによる概要を見ると以下のような解釈のようです。
AI による概要
「コミュ障」とは、他人とのコミュニケーションや意思疎通が苦手である状態を指す俗語(スラング)です。インターネット上で生まれたネット用語で、主に若い世代やSNS・ネット掲示板などを利用する人たちの間で使われています。
「コミュ障」とされる人の特徴としては、次のようなものがあります。・人と話そうとすると緊張して上手くいかなかったり、相手の意見を聞くことができず一方的に話してしまったりする
・状況に応じて適切な話し方を選択することが困難である
・人とコミュニケーションをとる上でのルールに従うことが困難である
・相手が言いたいことを推測、察することが困難である「コミュ障」は性格や素質を表す言葉であり、医学的な症状のあるコミュニケーション障害とは異なります。コミュニケーション障害には、自閉症スペクトラム障害(ASD)、言語障害、発語障害などが該当します。
上記の症状でいうと僕は比較的軽度なのであまり軽々しく扱っていい言葉なのかなと考えたりもしましたが、軽度とはいえ当てはまる部分があるので意見させて頂ければと思います。
なのでコミュニケーション苦手だけどフリーランスやれるかな?やっていけるかな?という方の何かの参考になればと思ったので少し分析してみます。
「コミュ障こそフリーランス」という広告に物申す
フリーランスという働き方は、確かに自由度が高く、特定の職場環境、人間関係に縛られない点が魅力です。
しかし、「コミュ障だからこそフリーランスが合っている」という論理には、12年やってきた経験から言うとさすがに正直齟齬があるように思います。
僕自身、少しだけコミュ障を自覚している人間です。正直人とのコミュニケーション(特に日常会話や気遣いなど)が得意ではありません。
会社での長期での人づきあいが考えられなくてフリーランスになったといっても過言ではありません。(一番大きかったのは仕事とお金のことを自分で握りたいという観点でしたが)
そういった面では人づきあいが苦手な人にとってフリーランスは実際都合のいい働き方といえるかもしれません。
ただ、それだけをモチベーションにフリーランスとして食っていけるかという点では否定的です。この記事では、その理由について深掘りしていきます。
1. コミュニケーション能力はどこでも必要
フリーランスといえば、「一人で仕事ができる」「人と関わらなくても大丈夫」といったイメージが先行しがちでが、実際にはフリーランスであってもクライアントや他のクリエイター、営業目的での業種の集まりなどにおいてのコミュニケーションは避けられません。
僕としては独立してから仕事を得るための手段として初期の同業種が集まるイベントなどでの営業はコミュニケーションが苦手でも経験的にはやったほうがいいという立場です。
そして、そういった場所や場合によってはSNSかもしれませんが自分を売り込むスキルやクライアントと適切に連絡を取る能力は、フリーランスにとって欠かせないものです。
コミュ障だからこそフリーランスという考え方は、こうした現実を無視しすぎてるかなと感じます。コミュニケーションが苦手でも、フリーランスとして生きていくためにはどげんかせんといかんです。
2. コミュ障の課題を避けるのではなく、向き合うべき
コミュニケーションが苦手であることは、多くの人が直面する課題です。
しかし、その課題を避けるためにフリーランスを選ぶのではなく、フリーランスとしてやっていきたいから最低限のコミュニケーションに関しては向き合って改善する努力をしないとなんですよね。
確かに、フリーランス生活は日常的なオフィスでの人間関係の煩わしさからは解放されます。マジで気楽です。
しかし、コミュニケーションの苦手意識を克服しない限り、どんな働き方を選んでも問題はつきまといます。
フリーランスになっても、映像クリエイターだとしてもAfterEffectsメインでやっていても数自体は少ないですがどうしてもビデオ会議やメールでのやり取り、たまに会ってのミーティングでのコミュニケーションがどうしても発生します。
僕の場合も特に独立初期だけは頑張ってイベントに映像作品を持参して参加し、誰かに声を掛けられるのを待つのではなく、いっそのこと先に話しかけに行こうと仕事につながりそうな人に話掛けに行ったりして内心不安を抱えながらどきどきで頑張りました。
それ以降はほぼ営業をしていませんが、25歳でスタートして今やフリーランス12年生の今でもお仕事を頂いている多くの取引先の人たちはそこから始まったがつながり(そこで知り合った人の紹介の紹介とかも含む)が最初です。
フリーランスクリエイターがイベントで営業して案件を獲得するためのコツ3選【体験談を添えて】
3. フリーランスは決して「逃げ道」ではない
「コミュ障だからフリーランス」という広告が暗に示しているのは、フリーランスが一種の「逃げ道」であるかのような誤解です。
これはミスリードというか、危険な誘導だなと感じました。
フリーランスは自立して仕事を続けていくために、
・ある程度の自己管理能力(スケジュールを守る、最低限の健康管理)
・コミュニケーションスキル
・プロフェッショナルな態度(メールの返信速度やメンタルの安定感の伝達、仕事のクオリティ、いきなり連絡が途絶えることはないなど)が求められます。
逆に言えば、コミュ障気味でも上記ができていればフリーランスとしてやっていけるはずです。
むしろ、コミュニケーション能力が低いと、これまで書いてきたようにフリーランスの仕事では信頼を築くのが難しくなり、リピーターや新しいクライアントを得る機会が減ることにもつながりかねません。
これが連鎖するとあっという間に仕事がなくなり、お金が無くなり、人脈もなくなり、苦手な人づきあいの世界に戻らざるを得なくなるでしょう。
フリーランスは決して「楽な道」ではありません。
長期的に見るならなおさら。。。(これについては別途書きたいと思ってます)
まとめ
「コミュ障こそフリーランス」というメッセージは、コミュ障側からすると甘美な響きですよね。
でもフリーランスという働き方を過度に美化し、コミュニケーションの課題を無視することは危険です。僕自身もコミュ障を感じることがあるからこそ、この話題は軽視しないほうがいいかなと思いネタにさせてもらいました。
フリーランスを選ぶ理由は、コミュニケーションが苦手だからではなく、自分のスキルや価値観に合った働き方を追求するためであるかなと思います。
そのうえでコミュ障をどこまで持ち込むか。。。という感じでしょうか。
実際広告を見ていないので過剰反応かもしれませんが、この記事が何かのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!