「フリーランスは社会的信用性が低い」というのはよく耳にするのではないでしょうか?
会社員、特に大手企業の方などは毎月決まった給料が見込まれ、倒産などの可能性も一般的には低いため、社会的信用が高くこんな心配とは無用だと思います。
しかし、フリーランスはそうもいきません。
実際に案件の有無やリーマンショックのような不況の影響などが大いに財務状況に影響するため、安定性の低さから社会的信用は低くなりがちです。
この記事では、そんなフリーランスにとって社会的信用が必要なケースや、どのようにその壁を乗り越えるのか、その対策を経験から、すでにフリーランスの方や独立を目指す方にお伝えできればと思います。
独立する前に知っておくだけでも安心なことも多いですし、すでに独立している方にも何かしら得るものがあるのではと思います。
フリーランスにおいて社会的信用が必要なケース
生活に関わってくるところで一番心配な点はこのあたりではないでしょうか。
フリーランスはクレジットカードを作れない!?
不動産会社から家を借りる難易度が鬼!?
銀行にお金(住宅ローン)を貸りるのはほぼ不可能!?
法人でないと取引できない!?
このトピックについて、僕が大丈夫だったケースや乗り越えた実例を交えて解説していきます。
フリーランスはクレジットカードを作れない!?
これは、必ずしもそうではない気がしています。
しかし、大手の三井住友VISAカードなど厳しめのカードで新規に作成する場合は、所得を証明できなかったりあまりに所得が少ないと通らない場合は往々にしてあるようです。
クレカについての経験談
僕は25歳で独立する前の在職中に「三井住友VISAカード」のプライムゴールドカードを作っておきました。
こちらのカードは30歳の誕生日(独立して5年)で勝手に三井住友VISAカードのゴールドカードに切り替わるものでして、いろんな支払いをカード引き落としにしていた僕は内心焦っていました。
結果としては、嘘みたいに何事もなくゴールドカードが送られてきました。
支払いを焦げ付かせたりしたことがなかったことも影響していたのかもしれませんし、なんならプライムゴールドからゴールドへはそういうのも関係ないのかもしれません。
また、所得を証明する書類(確定申告の写し)が必要だったと思うのですが、幸いにも参考年度の2016年度は売り上げが高かったということも大きかったです。
ただ、結局カード番号は変わってしまったので引き落とし先に手続きをする必要は出てしまったのですが(^◇^;)
正直取得のしやすさてきにも日常生活での使いやすさ的にも、楽天カードで十分な気はします。年会費も基本かからないですしね。
余談ですが、家の生活費の決済用に奥さん(正社員/育休中)が楽天カードのゴールドカードを申し込んだついでに、僕も家族カード(本体に付随してゴールドカード)を申し込んだのですが、その審査も問題なく通りました。
不動産会社から家を借りる難易度が鬼!?
これは、びっくりするほど借りられません。
保証会社をつければ可能な場合もあるようなのですが、高くつきますし、そもそも保証会社の審査が通らない場合が多いと思います。
さらに保証会社が通っても大家が落とすというケースもあるようです。(恐ろしや)
独立してからの賃貸探しの経験談
独立した1年半後に引っ越しをすることになったのですが、思わぬ社会の洗礼を受けることになりました。
いい引っ越し先を見つけたのですが、不動産屋からこのように言われてしまいました。
そもそも、2~3年分の所得証明書類(確定申告の控えなど)が必要とのことでした。
独立してから1年半しか経過していなかった僕は1年分の確定申告書類しかなかった上に、1年目は売り上げベースでも200万円ほどしかありませんでしたので、社会的信用のカケラもありませんでした。
しかし、結果として引っ越すことはできました。
どのようにクリアしたかといいますと、
その引っ越しは今の奥さんとの同棲のためでもあったため、正社員だった当時の彼女(今の奥さん)に借り主になってもらうことでクリアーすることができました。
独り身だったらまず引っ越すことはできなかったと思います。
(そもそも一人だったら引っ越してなかったですが。。。)
余談ですが、
お金だけはあるけど、社会的信用がない!っていう方は1~2年分を一括で払うなどの契約が可能であれば通るケースもあるようですよ。
銀行にお金(住宅ローン)を貸りるのはほぼ不可能!?
これは、借りる金額とあなたの所得によっていくら借りられるかが決まるようなイメージですね。
住宅ローンではなく、融資という面では大手銀行だと厳しい場合がほとんどなのではないでしょうか。
どうしても融資を受ける必要がある場合は、日本政策金融公庫などでしたら可能性はあるかもしれません。
僕が経験あるのは住宅ローンですが、その場合自営業だと過去3年分の所得証明書類(確定申告書の写しなど)が必要になります。
確定申告書類の写しは何かと使いますので、確定申告の際にしっかりと控えも取得しましょう。(2部持っていけば、1部に控えのハンコを押して返してくれます。)
銀行にお金(住宅ローン)を借りた経験談
2018年に都内で新築戸建てを購入したのですが、当然ながら住宅ローンを利用しています。
つまり、銀行からお金を借りることができました。
借りられた要因としては、以下のものが挙げられます。
・妻が正社員で350万円ほどの年収。
・僕の前年度の売り上げが良かったため。(売上額はクレカの項目を参照ください)
・手持ち資金(貯金)がギリギリ足りたため。
・年々売り上げがしっかり上がっていた。
このお話は長くなるため、詳細には別記事にしたいと思うのですが、結論としては以下が決め手です。
・世帯所得(僕と妻の合計所得)が1000万円を超えていた。
・お金を工面したところ初期費用(手元資金)が支払いまでに1000万円ほど用意できたため、必要借り入れ金額を下げることができた。
・妻が正社員
この条件により、4000万円近いお金を審査厳しめの銀行から借りることができました。
子供がいなければこうまでして借りてまで、家を買うことはしなかったと思います。
詳しくはいずれ別記事にて書きますが、ひとつ絶対的なことをお伝えします。
「配偶者が正社員は完全に必須」
フリーランスが多額を借りて家を買うなら完全にこれです。
もし二人ともフリーランスだとしたら、キャッシュ一括しか道はないのでは。。
法人でないと取引できない!?
法人でないと、大手の代理店とは取引できないかと言いますと、必ずしもそうでもないようです。
それこそ博報堂や電通なんかは規模的にも難しいのかもしれません。
社名を伏せさせて頂きますが、以前に博◯堂の方とお話しをした際には「うちは法人としかやってないです」と息巻いていました。(その人が知る限りはという感じかもしれませんが)
法人ではないInovativeWorksの場合の経験談
僕は法人ではありませんが、ありがたいことに大手の一度は聞いたことはあるような代理店さんとたまにお仕事をさせて頂くこともあります。
なので、大手だから個人とはやらないとは限らないようです。
上述で息巻いていた方の会社直営のプロダクションのお偉方とお話しさせて頂いた時には「必ずしもそんなことはないですよ。是非お願いします。」とおっしゃっていましたので、やはり決裁権限や担当の方の柔軟性次第というところもあるのかもです。
(結局一緒にお仕事はさせて頂いてないですが。。笑)
大手代理店からの直受けは難しくても、孫請けくらいでフリーランスが絡むことなんてしょっちゅうでしょうし、営業次第では代理店は通さなくても案件は取れるような時代ですので気にすることでもないのかもしれません。
まとめ
フリーランスにとっての社会的信用とは、
「稼ぐこと」
に他ならないなと実感しています。
資本主義社会では特にお金が指標なんですよね。
独立してからの6年で僕は身にしみました。
また、自分がまだ成長段階で思うほど稼げていないときには、配偶者や交際している方の信用を借りるというのも手というのは大いなる発見でした。
今後独立を目指す方は、独立前にクレジットカードの作成や引っ越しなどを済ませてからのほうが無駄な心労を抱えなくても済むかもしれませんよ?
ある程度限定的なケースのご紹介ではありましたが、この記事がお読みくださったあなたの何かしらのお役に立つことができれば幸いです。