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2025年に注目される映像のトレンドは?【AIのピックアップをプロが解説】

2025年の映像のトレンドは?AIがピックアップしたトレンドをプロが解説

表現のトレンドを抑えておくことは旬な映像を作ったり学習を進めるうえで大事な要素のひとつになってきます。

そこで、この記事では2025年に注目されるであろう映像のトレンドFelo(深堀り検索や情報まとめなどトレンドをキャッチアップするのに適したAIサービス)でピックアップされたものに対して、どう活用されていくのかと、個人的にどういう表現が来そうかなどをまとめました。

以下がまとめられたトレンドたちです。
どういう活用法がありそうか追記しています。

注目されるモーショングラフィックスの予測例

  • AI駆動のアニメーション: AI技術を活用したアニメーション制作が進化しています。AIは、複雑なアニメーションを迅速に生成し、デザインプロセスを効率化します。
    活用方法に関しては探る余地がありますが、PhotoShopで一枚の写真にたいして素材を生成してそれを動かしたり、Runwayで3枚の画像をつなげて生成したモーションで不思議な世界観を醸成したり、またはSoraで生成した実写や不思議な空間に対してモーショングラフィックスを追加するなど様々な使い方が出てきそうです。
    今までは撮影できなかったりCGでは微妙に作れないような不思議な空間や雰囲気を活用した映像は真新しさや表現の斬新さが話題に上る可能性があるのでCMやMVで好まれる可能性が出てきそうかなと思っています。

  • キネティックタイポグラフィ: 文字が動き、感情を表現する新しい手法として、キネティックタイポグラフィが注目されています。言葉が画面上で跳ねたり、ねじれたりすることで、視覚的な魅力が増し、ストーリーテリングの重要な要素となります。
    これはモーショングラフィックスの起源として常に人気がある手法なので、トレンドとして取り上げるには今更感はありますが、次に来るレトロフューチャリズムに通じるものがあるというか、古いMVや映像の良さに回帰するという点であたらめて注目される可能性はありそうかなと思われます。AIでは少し再現や調整がしづらいものでもありますのでそういう点も好まれる要素になりそうです。

  • レトロフューチャリズム: 1950年代の楽観的な未来観を現代の技術と融合させたデザインが人気を集めています。このスタイルは、幾何学的なパターンや大胆なタイポグラフィを取り入れ、懐かしさと新しさを兼ね備えた表現を生み出します。
    ファッションでもなんでもある程度時間がたつと昔の表現が人気がでるものですよね。
    レトロフューチャリズムはすでにファッションや家電、ライフスタイルでも日本では起きつつありますが、その流れの中で映像も古い印象のものが人気がでるのは当然の流れとも考えられます。去年の映像ではありますがすでにこっちのけんとさんの”はいよろこんで“もだいぶレトロなテイストの映像で大人気だったりしてますよね。

  • グリッチアート: デジタルの不具合を意図的に取り入れたデザインスタイルが進化しています。従来の混沌としたエラーから、洗練されたデジタルの歪みへと変化し、ブランドやアーティストがこのスタイルを取り入れることで、革新性を表現しています。NFTアートの世界では特にグリッチ系においてナンバーワンのアーティストのXCOPY氏がいます。特に2025年においてはトランプ氏の政策によって世界中でクリプトが見直されていく中でグリッチという表現に価値や可能性を見出されて模倣も含めて盛り上がる可能性はありそうです。
    XCOPY氏の作品は彼のサイトでたどってみることができます。
    彼の作品はいずれもえげつない金額で取引されてますので一度見てみるのも面白いかと思いますよ。

  • カスタム物理シミュレーション: 自然の物理法則を超えたアニメーションが可能になり、デザイナーは独自の視覚言語を創造しています。流体シミュレーションや重力を無視した動きなど、現実を超えた表現が注目されています。
    いろんな映像が作りやすくなっていく中、やはりこの領域は習得が難しいことに起因して単価も高く需要も多いのでクリエイターとしても身に着けたい人が増えていくのではないかと思われます。Houdiniなどもかなり人気が出てきている印象です。
    ただ、AIで表現可能なケースも少なからずありそうな手法ではありますので、どっちに重きを置いて身に着けるか慎重に考える必要も出てくるかもしれません。

  • インタラクティブな体験: ユーザーとのインタラクションを重視したモーショングラフィックスが増加しています。特に、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を活用した体験型のコンテンツが注目されており、ユーザーが直接体験できるようなデザインが求められています。
    大学でメディアアートを学んだ身としては、ようやく時代が追い付いてきたのかなという印象です笑
    というのは冗談ですが、ただの映像というよりはチームラボさんのような体験と紐づいた映像空間で使えるような映像や、ARでの広告なども今後増えていき需要が増すのはほぼ確実かなと思います。VRやARにおいてはAIを活用して空間や動きを認知してアートや作品に生かすような流れも生まれてくるかもしれません。
    これに関してはポカリのCMなどがそのイメージに近いかなと思います。

結論

2025年のモーショングラフィックスは、AI技術の活用、キネティックタイポグラフィ、レトロフューチャリズム、グリッチアート、カスタム物理シミュレーション、インタラクティブな体験など、多様なトレンドが交錯しています。これらの具体例は、視覚的な表現力を高め、ユーザー体験を豊かにするための重要な要素となるでしょう。

いずれもAIがカギを握りそうな予感がプンプンしますが、トレンドと技術、過去のセンスしっかりを握って流れに乗ったクリエイターとして活躍していきたいところですね。

個人的には韓国系の映像でちょくちょく見かけるロトスコープで切り取られた人物がトランジションとして次のカットにつながっていくような使い方はひとつの人気手法としてMVとかで見かけるようになっていくかもなと思っています。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!

Inoshita Kazuki
InovativeWorks
フリーランス映像クリエイターの37歳。

実際の経験から過去の自分に教えたいことをメインに,フリーランスに必須だと感じたことを主に発信します。
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