フリーランス

フリーランス新法にあたって業務委託契約書が届いた

代理店からフリーランス保護法で新しい契約書が届いた。注意と対策。AIの力の借り方

11月1日からフリーランス保護法が始まったことに起因して、代理店さんから業務委託契約書が届いたりしています。

基本的にずぼら人間なので全然読む気がしません。

しかし、読まないと先日話題になったVtuber系会社が何百回も下請けに無償で修正させたみたいな案件と同じ轍を踏むことになりかねません。

そこで、まずやったことはChatGPTに契約書PDFを食べさせて、“代理店から送られてきた契約書です。 こちらに損な内容は書かれていますか?”という問いを投げました。

もっと適切な質問があるかもしれませんがこれである程度洗い出せてると信じたいです。
(とはいえもちろん後で目を通す必要があります笑)

ちなみに、Claudeで適切な質問例に関してこのような提案が得られましたので、よろしければご活用ください。PDFをClaudeにアップしたうえでこれらの質問を同時にコピペすることでかなりいい感じの解答を得られました。

ChatGPTへの効果的な質問例:
– “この契約書で私の権利を制限している条項はありますか?”
– “修正回数や期間について曖昧な表現はありますか?”
– “業界標準と比べて特異な条項はありますか?”
– “フリーランス保護法に抵触する可能性のある条項はありますか?”

GPTで洗い出したところ、ざっと知的財産権の帰属のことだったり損害賠償責任についての注意点なども洗い出してくれてました。
まあこの辺は書き方次第ではありますがありがちな条項かなと思います。

次にまさかねと思っていたこの一文が出てきました。

“成果物が不適格の場合無償で修正を行わなければならない”
このような条項は、過度の修正要求につながるリスクがあります。

ウっとなってついXにポストしてしまいました笑


とはいえ、今回は普段からやり取りしてる方との関係値でそういう変な方向に行くことはないと確信できましたので問題なくやりとりを終えました。

怖いのは、新規で取引することになってまだ相手の労働体制や取引先への対応などが見えてない状態でこういう条項を盛り込まれて気づかず、または軽視して署名捺印などをしてしまうケースですよね。フリーランス保護法の元、例の事件に直行です。

急がされたとしても一度持ち帰るorちゃんと確認したのちに署名させて頂きますね!といって時間を置くのが吉かなと思います。

Claude(AI)にクリエイター関係で契約にまつわるどんな事例が挙げてもらいましたので、一応ここに置いておきたいと思います。

具体的な事例と注意事項

こんな事例が考えられるor過去にあった模様です。

  • イラストレーターの「使用範囲が明記されていない」契約トラブル
  • 音楽クリエイターの「二次利用」に関するトラブル
  • 写真家の「著作者人格権」を巡る問題
  • Web制作での「納品後の無償メンテナンス期間」の解釈問題

要注意の契約条項例

こんな条項には要注意です。気を払いましょう。

  • 「成果物の著作権を全て譲渡する」
  • 「クライアントの都合による無制限の修正対応」
  • 「競業避止義務の範囲が広すぎる」
  • 「支払い条件が曖昧」

実際にあった深刻なトラブル事例

  • アニメーション業界での過度な修正要求
  • ゲーム業界での権利関係トラブル
  • 広告業界での使用範囲拡大問題

防衛策の提案

取引先との関係値や、もし問題があったとしてこういったことが言えるか言えないか問題はありますが、もし契約書に異常が見られた場合は可能であれば以下のような対策したいですね。

  • 修正回数の上限を明記
  • 追加料金が発生する条件を明確化
  • 使用範囲や期間の具体的な記載
  • 支払い条件の明確化

逆に新しい取引先であれば最初なので修正回数の明記や、支払期日などもっとこういう表記に変更できますか?と相談しやすいかもしれません。

フリーランス保護法のポイント

フリーランス保護法のポイントを抑えつつ注意点を洗い出して確認するだけでもだいぶ身を守ることにつながるかもしれません。

  • 契約書の書面化義務
  • 報酬の支払い期日の明記
  • 取引条件の明確化
  • 一方的な取引条件の変更禁止

まとめ

フリーランスを12年やってきてますが、取引契約書は僕自身正直そこまで多くかわしてきたというほど多くはちゃんと交わしておらずでした。

しかし今後はフリーランス保護法に基づいてちゃんと契約を結ばなければいけなくなってきますので、改めてこういった契約書の注意点やどんな問題が起こるかを認識しておきたいなと思った次第です。

ChatGPTとClaudeを普段有料契約して使ってるのですが、個人的にはClaudeのほうがわかりやすくかつ抜けもなさそうな印象で、さらに“業界標準と比べて特異な条項””フリーランス保護法との関係で注意が必要な条項”みたいな感じで情報を整理してまとめてくれていたので丁寧で好きでした。

その場合にどういう依頼を相手にするべきかの対応策ももちろん提案してくれました。

少し取っ散らかったまとめになりましたが、前よりは保護されるようになったとはいえ、契約においてはちゃんと自分でも確かめたり対応のアクションを求めたりする作業は俄然必要になりますので、AIやツールも適切につかいつつ省力化で節約しながら効率的にフリーランスをやっていきたいところですね。

それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!

 

Inoshita Kazuki
InovativeWorks
フリーランス映像クリエイターの37歳。

実際の経験から過去の自分に教えたいことをメインに,フリーランスに必須だと感じたことを主に発信します。
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