先日、「『とりあえず見積もりください』と言われると困る」というポストを見かけて、「確かに…」と共感してしまいました。
【353.「取り敢えず見積もり貰えますか?」が困る】#デザイナーあるある
建売ならともかく、前情報がないと見積もりを作るのが難しい。「サイト作って!」の中に、どこまでをどれくらいのボリュームで作るかによって、ピンキリになってしまう。
#デザイナーあるある毎日カレンダー #デザイン pic.twitter.com/q9uXSGanM2— ムラケン | デザイン (@muraken43111407) December 18, 2024
僕自身、映像制作をしている中で何も前提情報がないまま「見積もりだけ欲しい」と言われることはほとんどないものの、予算感やスケジュール具合、概要などもなくサンプル動画だけ送られてきて「こんな映像を作るならいくらですか?」と尋ねられることは、割とあります。
しかもそういう会社さんに限って見積だけで案件につながらないことが多かったりしてます。
こうした状況で困ってしまう理由のひとつが、「最低限の情報」が欠けていることです。
たとえば、
– 予算の目安
– 制作スケジュールや納期
– 必要な概要や方向性
– 映像素材がクライアント側で用意されるのかどうか
– 求めてる方向性のクオリティラインやイメージがわかるサンプル
これらが全くわからない状態で「いくらですか?」と聞かれても、適正な見積もり金額を提示するのは難しいものです。
我々クリエイターとしては、可能な範囲でこれらの情報を教えてもらえれば、より具体的な数値を示しやすくなります。
もちろん、「初めて外部に(orこういうテイストの映像を)委託するから、そもそも相場がわからない」という依頼者側の気持ちも理解できます。予算感がつかめず、よくわからないままこれだけあれば作れますか?と予算を多めに伝えてしまうとクリエイター側としては「しめしめ多めにもらえるな」と思ってろくな提案もせず上限までせしめようとする人も正直多いと思います。
そんなこんなであとから「高かった!」と感じるのが怖いのかもしれません。だからこそ、先に制作側から価格の目安を言わせたいという心理もわからなくはありませんよね。
しかし、予算を伝えてもらうことでこちらから適正なラインで金額を伝える、もしくは「予算の中で詰められるだけ詰めたらこのくらいの金額になりますが、このくらいの内容でよければ予算の何割程度で収められるかもしれません」というような提案ないしすり合わせにもっていくことができるので、いい人とわかっている場合は信用して予算から伝えるのも関係構築の一手段として有効かもしれません。
ただ、それでもなお、まったく情報なしでは価格を設定しにくいというか相場感くらいを伝えるしかないのが現実です。なのでせめて「こんな感じの映像を作りたい」という参考例や、他社の作品など外部サンプルを用意してくれるだけでも、制作者としては見積のしようがあります。
結局のところ、「とりあえず見積もりちょうだい」だけでは、クリエイター側は正確な判断材料に乏しく、結果的に適当な数字を投げるしかなくなってしまいます。制作コストは、クオリティ、尺、納期、使用素材の有無、演出の複雑さによって大きく変動するものなので、依頼者としても参考資料や希望条件を共有したほうが結果的に納得度の高い見積もりを得られるはずです。
ちなみに僕の場合は、上記の情報があるといいんですがわかっているものはありますか?と確認したうえで、あの情報がないのでざっくりとした見積もりにはなってしまうんですが〇円~〇円(ちょっと大きめの金額幅)くらいかと思います!
みたいに返すことが多いかもです。
ちょっと誰に向けた記事なのかわからなくなってしまいましたが、クリエイターが見積もる際に必要な情報を置いておくことで依頼する人だったり、クリエイターから情報を請求する際にある程度セットとして役に立つことがあればいいなと思いました。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!