今回は僕の経験から、クライアントがフリーランスに求めてるのはいったい何なのか?を考えることでフリーランスの生存力に関する何かが言語化できればと思いいたりました。
まず、クライアント視点をシンプルに考えると”自分または自社でできないことを依頼する”ということになります。
つまり、フリーランス映像クリエイターに依頼するということは、映像という成果物を上げてほしい。ということになりますね。
その目的や使用方法に応じて作り方や表現も変わってきます。
しかし、ここで少し考えなければいけないのが「なぜ他のクリエイターやフリーランスではなく、自分に依頼が来たのか?」ということです。
この問いに対する答えを探ることで、フリーランスとして生き残るためのヒントが見えてくるはず。
僕の経験から、当然といえば当然ですがクライアントが求めているのは単なる「映像制作スキル」だけではありません。
実際、以下のような要素が重要視されていることに気づきました:
- コミュニケーション力 クライアントの意図を適切に理解し、建設的な提案ができること。「ただ言われたことをやる」のではなく、目的に沿った最適な提案ができることが、リピートオーダーにつながる。とりあえずお互いストレスがないレベルでやり取りできるのが好ましい。返信は早いほど評判はいい。
- 期待値のマネジメント 納期や予算、クオリティについて、現実的な提案と確実な実行。約束したことを必ず守り、難しい場合やプラン変更が発生した場合は早めに相談することで、信頼関係が築ける。
- 問題解決力 予期せぬ事態が発生した時の対応力。例えば、急な修正依頼や機材トラブルなどでも、何らかの解決策を提示(ないし内部的に解決して納品まで無事終える)できることが評価されます。AfterEffectsでの予期せぬエラーや技術的に難しいかもと思う表現が出てきても、どうにか可能な範囲で解決策を見つけて対応(必要に応じて取引先にコンセンサスを取る)。
- ビジネス視点 単に「かっこいい映像」を作るだけでなく、クライアントのビジネス目的を理解し、それに沿った制作ができること。これは特に企業案件で重要視されます。
つまり、フリーランスの生存戦略として大事になってくるのは、技術力は大前提として、その上で「クライアントの課題を解決できる安心して任せられるパートナー」となることかなと感じています。
実際、僕の場合極力初校の段階である程度納得してもらえるレベルのものを提出しつつ、その後の対応も仮に理不尽があったとしても怒ったりすることなく粛々と進めることでイノシタに頼めばなんとかなる!と思ってもらえていることがありがたいことに多くなっています。
そして紹介が紹介を呼びある程度お仕事をいただけているという状況に至りました。
これは、技術面だけでなく、クライアントの課題解決に貢献できる信頼関係が築けた結果だと考えています。
ただ独立直後以後は営業を基本的にしていないので安定して大きく稼げるかというとそうでもありません。
インボイス未登録で戦える範囲で無理なく稼ぎつつ、当ブログやAEのエクステンション開発などそのほかのコンテンツにもリソースを割けている状況です。
個人的に一番フリーランスとして有効な戦い方は”本業で稼ぎまくって体力があるうちに稼ぎ切ること”か、ある程度働き方をコントロールできるのを活かして”理想とする稼ぎ方を構築していくこと”のどちらかになると考えています。
特に受注業務を主体とするフリーランスとして長期的に活動していくためには、「ただ技術を売る」のではなく、「課題解決力を売る」という意識が重要なのかもしれません。
これが、単価の向上にもつながり、より持続可能なフリーランス活動を実現する鍵となると信じて日々チクチクと受注業務をやらせて頂いています笑
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!