こんにちは!
ここ数年特に注目を集めているFIRE(Financial Independence, Retire Early)という概念、聞いたことありますか?
原点はこちらの書籍”Your Money or Your Life(お金か人生か)“(リンク先は日本語版のものです)とされているようです。
「早期退職」と訳されることが多いですが、僕は「経済的自由の実現」という訳の方が本質を表していると考えています。
僕は”受注業務がなくても生きられるフリーランス”を目指しているものとしてFIREのうちFI(経済的自立)を目標にしています。
RE(Retire Early)に関しては自分独自のビジネスで収益を上げるという目標もあるので特に目指してはいない形です。
もちろんまだ達成していません笑
実際にFIREされた方の意見を見ていると働かない人生というのはそれはそれで飽きる、病むとよく言われてるのを見かけます。
それはさておき、実はこのFIREにもいくつか種類があるのを知ってますか?
僕も最近たまたま新しい概念”コーストFIRE”というのがあるのを知って、そんなのあるの!?と驚いたので自分の勉強も兼ねて現時点でどんな種類のFIREがあるのかをまとめました。
正直どんなFIREがあってもどうでもいいんですが笑、概念として把握しておくのは目指す上で多少なり大事なことだと思うので、ぜひ知らないものがあるかチェックしてみてください。
FIREとは
FIREとは「Financial Independence, Retire Early(経済的自立、早期退職)」の略で、1992年にVicki RobinとJoe Dominguezによって書かれた”Your Money or Your Life“から始まった金融独立の考え方で、日本では「経済的自立・早期退職」と訳されていますが、本質は「経済的な自由を得ることで、自分らしい人生を選択できる状態を作ること」です。
歴史的背景
- 1992年:原点となる書籍”Your Money or Your Life”出版
- 2008年:金融危機を経て、従来の働き方への疑問が広がる
- 2010年代:ブログやSNSの普及でFIRE実践者の情報共有が活発化
- 2020年以降:コロナ禍で働き方の多様化と共にさらに注目度が上昇
FIREの6つの種類
1. Fat FIRE(ファットファイヤー)
- 特徴:最も贅沢な生活水準を維持
- 必要資金:通常3億円以上
- メリット
- 快適な生活水準を保てる
- 予期せぬ出費にも対応可能
- 子どもの教育費なども確保しやすい
- デメリット
- 達成までに多大な時間と努力が必要
- 高収入が前提となる
- 典型的な達成年齢:45-55歳
- 必要な月収(投資収入):50-100万円
2. Regular FIRE(レギュラーファイヤー)
- 特徴:一般的な中流生活水準を維持
- 必要資金:1.5億円〜2億円程度
- メリット
- 無理のない生活水準
- 比較的現実的な目標額
- デメリット
- 予期せぬ支出への備えが薄い
- インフレリスクへの耐性が中程度
- 典型的な達成年齢:40-50歳
- 必要な月収:30-40万円
3. Lean FIRE(リーンファイヤー)
- 特徴:最小限の生活費で実現
- 必要資金:5,000万円〜1億円程度
- メリット
- 比較的早期に達成可能
- シンプルな生活で充実感
- デメリット
- 生活の質を下げる必要がある
- 予期せぬ支出に弱い
- 典型的な達成年齢:35-45歳
- 必要な月収:20-25万円
4. Barista FIRE(バリスタファイヤー)
- 特徴:パートタイム収入と組み合わせる
- 必要資金:8,000万円〜1.2億円程度
- メリット
- 比較的現実的な目標額
- 社会とのつながりを維持
- 収入源の分散化
- デメリット
- 完全な経済的自由とは異なる
- 何らかの仕事は継続必要
- 典型的な達成年齢:40-50歳
- 必要な月収(投資収入):15-25万円
5. Coast FIRE(コーストファイヤー)
- 特徴:早期に退職資金を確保し、その後は運用に任せる
- 考え方:
- 若いうちに退職後の資金を投資
- 複利の力で資産を成長させる
- その間は普通に働き続ける(追加投資は不要)
- 必要資金:30〜40代前半までに5,000万円〜8,000万円程度
- メリット
- 若いうちに貯蓄のプレッシャーから解放される
- 通常の仕事を続けられる
- 資産形成に対する精神的な余裕が生まれる
- デメリット
- 初期の数年間は激しい貯蓄が必要
- 市場の長期運用リスクがある
- インフレリスクへの考慮が必要
- 典型的な達成年齢:30-40歳で資金確保
Coast FIREの具体例
35歳で6,000万円を投資し、60歳まで年利5%で運用した場合:
- 6,000万円 × (1.05)^25 ≒ 2億円
- 追加の投資をせずとも、老後の資金として充分な額に
6. Side FIRE(サイドファイヤー)
- 特徴:本業を続けながら、副業で経済的自由を目指す
- 考え方:
- 本業の安定性を保ちつつ副収入を構築
- 段階的に収入源を多様化
- 最終的な目標のFIREタイプに応じて戦略を調整
- 必要資金:目標とするFIREタイプによって変動
- メリット
- リスクを最小限に抑えられる
- 複数の収入源を持てる
- スキルや経験を活かせる
- 本業の安定性を保てる
- デメリット
- 時間とエネルギーの管理が必要
- 本業への影響に注意が必要
- 副業規定などの制約に配慮が必要
- 成果が出るまでに時間がかかる可能性がある
Side FIREの実践例
1. デジタル資産構築
- 目標月収:10-20万円
- 具体例:
- プログラミング教材作成
- 電子書籍出版
- オンラインコース販売
2. クリエイター活動
- 目標月収:5-15万円
- 具体例:
- YouTubeチャンネル運営
- ブログ広告収入
- ストック写真販売
3. 専門知識活用
- 目標月収:15-30万円
- 具体例:
- オンラインコンサルティング
- 技術顧問
- セミナー講師
各FIREタイプの比較表
タイプ | 必要資金 | 生活水準 | 働き方 |
---|---|---|---|
Fat FIRE | 3億円〜 | 贅沢 | 完全リタイア |
Regular FIRE | 1.5〜2億円 | 普通 | 完全リタイア |
Lean FIRE | 5,000万〜1億円 | 質素 | 完全リタイア |
Barista FIRE | 8,000万〜1.2億円 | 普通 | パート勤務 |
Coast FIRE | 5,000万〜8,000万円(若年期) | 普通 | フルタイム継続 |
Side FIRE | 目標とするFIREタイプによる | 普通〜贅沢 | 本業+副業 |
よくある失敗パターンと対策
1. 過度な節約による挫折
対策:生活の質を維持できる範囲で調整、徐々に節約習慣を築く
2. 投資の失敗
対策:分散投資の徹底、投資教育への時間投資
3. 収入源の固定化
対策:複数の収入源開発、スキルの継続的な向上
それぞれのFIREに向いている人
Fat FIRE
- 高収入で贅沢な生活を望む人
- 子どもの教育等に投資したい人
Regular FIRE
- 一般的な生活水準で満足できる人
- 堅実な資産形成を目指す人
Lean FIRE
- ミニマリストな生活を好む人
- 早期の自由を優先する人
Barista FIRE
- 社会とのつながりを保ちたい人
- リスクを分散したい人
Coast FIRE
- 若くして高収入がある人
- 通常の仕事は続けたい人
- 将来への不安を早めに解消したい人
Side FIRE
- 急激な変化を好まず、段階的に経済的自由を目指したい人
- 本業の経験やスキルを活かして副収入を得たい人
- リスクを抑えながら複数の収入源を作りたい人
- 将来の独立や転職の選択肢を広げたい人
- 空き時間を有効活用して追加収入を得たい人
- 本業だけでなく、自分の興味がある分野でも収入を得たい人
- 完全リタイアではなく、働きながら経済的自由を実現したい人
まとめ:自分に合ったFIREを選ぶ
シンプルにまとめるとこんな感じですね。
Coast FIREは、完全なリタイアを目指すのではなく、将来への不安を解消しながら通常の仕事を続けられる点が特徴的です。
僕は個人的には急ぎ過ぎずにコツコツとFIRE目標にやっていくのが一番近道になりうるのかなと思ってコツコツいろいろやっています。
ただフリーランスは労働寿命が短いと思って動いた方がいい働き方という側面が強いので、ガツっと稼げるときに稼ぎきるのが一番後々楽なのかもなぁと感じることも多いです。
あなたが目指すのはどのFIREでしょうか?
原点となる書籍”Your Money or Your Life(お金か人生か)“が気になった方はぜひチェックしてみてください。
無理なく目標を達成できるように一緒に頑張りたいですね!
それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました!