厚労省が発表した2023年度の日本人の平均寿命は男性81.09歳、女性87.14歳。
そして、健康寿命はそれより10年ほど短いようです。
そこで、生活にまつわるお金についてちょっと具体的な数字を出してみました。
65歳以降、一般的に毎月必要な生活費は平均で25万円前後とします。
これを仮に男性の平均寿命より少し多いイメージで20年続けるとすると…
25万円×12ヶ月×20年=6,000万円!
…という途方もない数字が出てきます。
こうやって大きい数字になると馬鹿になるのが人間です。
そこで、使えるお金を細かく考えていく必要がありそうですね。
まず考えられる対策として年金について見ていきましょう。
そもそも年金がもらえるのか?とか資本主義続いてるの?とかベーシックインカム的なものが始まってたりするかも?とかもありますが、そんなのは”神のみぞ知る”で、我々にできるのは”とりあえずとらえられる今より少しだけ先”を念頭に対策を練り続けて、あとはその時々で適切な対応を取るしかありません。
では、今できる計算として、年金がいくらもらえるのか?や運用をどのように受け取ったらどのくらいもらえるのかを少しイメージしておきたいと思い、以下でClaude(AI)の力を借りて計算してみました。
自分年金を作る
皆さんご存知の通り、僕はかねてより節税や投資の情報を発信してきました。
これも老後対策の一環となります。
僕が主にやっているは、以下の3つの組み合わせです:
- iDeCo:節税しながら資産形成(月額68,000円まで所得控除)
- NISA:長期投資で資産づくり
- 配当株投資:インカムゲインという新しい収入源
この3つを組み合わせることで、将来の「自分年金」を作っています。
特に配当株投資は、VIGやSCHDのように毎年増配しながら価格も安定して上がっている優良銘柄を選ぶことで、収入が自然に増えていく仕組みを作れます。
配当は普段必要なければ再投資に回していけば複利運用できるので、毎回税が引かれたりいろんな要因でインデックスより成績は劣りますが使いやすいキャッシュフローになってくれるでしょう。
積み立てNISA枠とiDeCoでインデックスをカバーしていれば効率よく育てて取り崩しに使えるので盤石ですね笑
iDeCoで受けた節税の恩恵をさらにNISAに回すことによって、より効率的にこれを組み上げていくことができます。
国民年金は繰り下げる?繰り上げる?
国民年金には「繰り下げ受給と繰り上げ受給」という選択肢があります。
70歳まで受給開始を遅らせる繰り下げ受給を選ぶと、月額が42%増額。 6.5万円が9.2万円になるようです。
逆に、60歳から受給を開始する繰り上げ受給を選択すると、生涯受け取る年金額は30%減額されて月額6.5万円が4.55万円になってしまいます。
これをどう考えるかですが、その時の資産状況と相談しながら場合によっては運用を考えながら繰り上げ受給もありかもなんて思ってます。
60歳の時点で資産がある程度あれば配当も資本もある程度あるはずなので、死んで受け取れないという悲しい状況を迎える前に繰り上げて受け取りつつ運用に回しちゃうのは在りかななんて考えちゃいます。
ただ”長生きリスク”というものを信じるならば長生きしてしまう可能性があるので、死ぬまでにずっともらえるお金が、繰り上げ受給したことで半分程度になってしまうのももったいないので難しいところではあります。
もし200歳まで生きたらとんでもない損失です笑
まあこればっかりはその時が来ないと年金自体が破綻してる可能性もあるので今考えてもしょうがないポイントではありそうですね。
ただし、繰り上げ受給すると受け取り始めた段階か病気やケガをしても障害基礎年金の対象外となってしまったり寡婦年金に制限がかかったりといくつかデメリットがあるようなのでそのあたりも鑑みる必要がありそうです。
東証マネ部さんのこちらの記事”減額幅が減っても選択しづらい?「年金の繰上げ受給」5つのデメリット”が参考になりましたので、デメリットなど気になるようでしたら併せて見てみてください。
あとは、シンプルに今のペースでモノの価格が上がり続けたらせめて9万円もらわないと話にならない可能性もありますね。物価に合わせて年金も上がってくれるわけじゃないので。。
参考までに、仮に年2%のインフレが30年続いた場合、30年後の10,000円は、現在の価値で約5,500円に相当するようです。
言い換えると、現在の10,000円の買い物には、30年後には約18,000円必要ということですね。
つまり、年6%の増配は年2%のインフレ率を上回るため、実質的な購買力は維持できる計算になります
iDeCo
iDeCoがどのくらいもらえるかにもよりますが、
例えば、30歳からiDeCoで毎月3万円を積み立て始めた場合。 年率4%で運用できたと仮定すると、60歳時点で約2,060万円になるようです。(claudeで計算)
これを20年かけて取り崩すとすれば、20年間毎月約12.5万円の受取りが可能になる計算です。(税金は考慮してません)
仮に繰り上げした場合の年金4.55万円と合わせるとざっくり17万円で、さらに配当がいくら
あるかという感じになります。
NISAなどからの配当
例えば、1200万円分、年率平均6%増配の米国系配当ポートフォリオをNISA(配当税率10%)+特定口座300万円分(ざっくり配当税率20%)を50歳で構築できたとします。
Claudeで計算したところ、以下のような計算になりました。(株価自体はひとまず楽観視せずに上昇は考えずに計算しました。増配くらいは期待させてください笑)
【60歳時点】
- 配当利回り:7.2%
- NISA分(非課税):年間86.4万円
- 一般口座分:年間21.6万円 → 税引後17.3万円
- 年間手取り総額:103.7万円
- 月間手取り:8.6万円
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【65歳時点】(基本年金受給開始年齢)
- 配当利回り:9.6%
- 年間配当:138万円
- 月額配当:11.5万円
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【70歳時点】
- 配当利回り:12.8%
- NISA分(非課税):年間153.6万円
- 一般口座分:年間38.4万円 → 税引後30.7万円
- 年間手取り総額:184.3万円
- 月間手取り:15.4万円
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60歳時点では、60歳からiDeCoを受け取り始める場合80歳時点でiDeCoは終わりますが、そこまでは上記で計算した約17万円+8.6万円で25~6万円毎月受け取れる計算になるようです。
ちなみにiDeCoの取り崩しが終わった80歳時点だと月額配当はこうなってるみたいです。
【80歳時点】
- 配当利回り:23.0%
- NISA分(非課税):年間276万円
- 一般口座分:年間69万円 → 税引後55.2万円
- 年間手取り総額:331.2万円
- 月間手取り:27.6万円
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つまり繰り上げ受給した年金4.55万円+27.5万円で約32万円程度手に入るという計算になりそうです。
運用分の取り崩し
さらに、運用している分を取り崩していくことももちろん可能です。
しかもNISA枠なら非課税で。
これはもうできる限り配当をもらえる運用先には手を付けず、できればインデックスから必要になったときに必要なだけ+毎年持っているインデックス銘柄の全体の3%程度取り崩していければというところでしょうか。
仕事についての懸念
おそらく、映像スキルに関してはほぼ意味をなさなくなってると思っておいた方が良さそうだと思っています。
そうなると、タイミーみたいな人手を求めるアプリなどで局所的に働く可能性もあるでしょうし、その時にホットな技術で事業をやるということもありえます。
フリーランスとして何十年も生き残れていたとしたら月数万円を稼ぐくらいなんてことないとも考えられますよね。
なんにしても、健康寿命が平均寿命(81~87歳)の10年ほど手前ということと、いつ映像クリエイターという仕事がなくなるかわからないということを考えると、やはり50歳くらいまでにはさきほどの増配系配当ポートフォリオのようなものを組んでおくのが安心かなと思いました。
現時点でのSCHDやVIGの平均増配率から見ると低めに見積もってますが、仮に年平均6%の増配であれば、インフレ率(2%)を上回るペースで配当を増やしているからです。
これで足りなければなにがしかの手段でお金を稼げばいいわけですね。
個人的には90歳までは生きたくはありませんが、とにかく健康寿命をいかに長く保てるかを念頭に動かなければいけません。
ただ、米国だよりなポートフォリオを作りすぎた場合、プランが破綻しかねないので注意が必要です笑
適切に市場を観測して為替リスクの分散や投資先の分散もある程度考えるなど対応していきたいですね。
まとめ
こうして計算してみると、意外と無謀ではない数字で老後の資金は何とかなる可能性が見えてきたので、フリーランスが老後怖いのは
“備えを積み上げてこなかった結果”
になりそうな気がします。あとは米国の凋落ですね笑
「投資」「節税」「稼ぐスキル」を、自分なりにブレンドして、そこに「繰り下げ受給」や場合によっては「繰り上げ」受給というスパイスを加える。
そうやって、自分らしい老後の レシピを作っていく。
それこそが、フリーランスが老後を恐れずに迎える心構えと手段な気がしています。
あなたはどんなレシピを作っていきますか?
少し前の本ではありますが、ライフシフトを読むと視野が広がって心構えができるのでまだでしたらおすすめですよ!オーディブルとかもあります。
ライフシフト 100年時代の人生戦略 – Amazon
長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!